【北京五輪 野球・日本10-0中国】外野に飛んだ打球はたった1球だった。7回、先頭の孫嶺峰(スン・リンフェン)に左前打。マウンド上の日本代表・涌井はまるで表情を変えなかったが、内心は違った。「(きょうの投球は)納得してません。ヒット、打たれちゃったんで…」。7回2安打無失点。その2人の走者も併殺で仕留め、打者21人で終えた。それでも試合後は笑顔を見せない。勝てば4強進出が決まる一戦。本気でノーヒット投球を狙っていた。
「低めにボールが集まった分、外野に飛ばなかったんだと思う。でも最初の登板の方が良かった。自分は自分の仕事をしただけ」。初回から格下の中国打線を簡単に牛耳る。4回1死までパーフェクト。慣れない中4日先発とは思えない完ぺきな内容だった。

1年目の05年7月1日ロッテ戦(千葉)以来の中4日。しかしその際は同6月26日楽天戦(長野)を2回2/3で降板したための“緊急措置”だった。14日の台湾戦は6回1失点。今回は「初体験」ともいえる調整だった。17日の練習ではキャッチボールだけで「バランスが悪い」と投球練習をキャンセル。18日に大野投手コーチ相手に約20球を投げ込んだ。そんな戸惑いを使命感が打ち消す。「きょう勝ったんで少しリラックスできる」。そう話した時だけ、わずかに表情を緩ませた。
これで昨年12月1日のアジア予選・フィリピン戦から代表3連勝。決勝トーナメントは「自分も中継ぎに回ってサポートしていく」と力を込めた。ダルビッシュ世代の22歳右腕。やはりこの男もただ者ではない。
文章来源自文国网(小语种学习网) http://www.veduchina.com
≪中継ぎ陣“休養”≫7回コールドとなったため、ブルペンで待機していた田中、川上、岩瀬ら中継ぎ陣の登板機会はなし。大野投手コーチは、涌井が7回を投げ切ったことで「無理して投手を使わず、リリーフ陣も休養ができた。どうやっていくか、これから考える」。20日の予選リーグ最終戦の米国戦で、リリーフ陣は決勝リーグに向けた調整登板をすることになりそうだ。
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