いま一つは③
協同作業にみえるものが現れたことである。箱を積み上げることを知っているもの同士があつまると、
われがち(注6)に箱を積もうとする。これは協同作業ではなく箱が崩れ落ちる結果となる。ただ、一度だけ離れたところにおいてあった大きな
檻(注7)をグランデが使おうとして、うごかすことができなかったことがある。するとランというチンパンジーとズルタンとがかけよってきて、一頭ではうごかなかった檻を三頭でうまくうごかして目的のバナナの近くへ運んでいった。ただし、まだ真下へこないうちにズルタンが檻にとびのり、そこから跳躍してバナナをとってしまい、ほかの二頭はなにもとれない結果に終わった。これは真の協同作業というよりは、グランデがなにをしようとしているかをほかの二頭がただちに理解し、それぞれが自分自身のためにこれを運んだのであろう。
(木村賛「サルとヒトと」サイエンス社による)
(注1)飼育する:飼う
(注2)中空な:中が空の
(注3)葦:植物の名前
(注4)茎:
(注5)臨機応変:そのときの状況に合わせてやり方を変えること
(注6)われがちに:他のものよりも先に
(注7)檻:動物が逃げないように入れておくもの

問1 ケーターの実験のうち、(1)の部分では、どのように実験が行われたか。(1)の内容と合っている図を選びなさい。

問2 ①「とたんに」という表現を言い換えると、この場合、次のどれに最も近いか。
1.2本の棒を見ると、すぐに
2.2本の棒がつながると、すぐに
3.2本の棒で遊び始めると、すぐに
4.2本の棒があたえられると、すぐに
問3 (2)の部分の内容に合っている図を選びなさい。